モーツァルト・イン・ザ・ジャングル シーズン2 第10話より:

bet on the right horse
勝ち馬を見定める、正しい判断をする


楽団の弁護士ニーナが仕掛けていた爆弾、
それはグロリアが楽団の資金75万ドルを不正流用して
個人的にオフィスを改装したという記事をタイムズ紙に載せる事であった。

しかし実際には、その改装はグロリアが自腹で行ったもので何ら問題ではない。

問題は、この記事で世間に誤解を受けることであり
グロリアにとっては深刻なダメージとなることであった。

They neglect to say that I spent my own money!
私の自腹だって事が書かれてないじゃない!(グロリア)

Right, Gloria, and we’re really gonna try and definitely get that in there, you know.
そうですねグロリア、ちゃんと訂正させます。(楽団広報)

Oh, really? In a retraction on page 23 of the Metro section?
タイムズ紙の誰も読まない訂正記事欄に?(グロリア)

I am so sorry, Gloria, about the “New York Post” thing and the Biben thing and the whole semi-betrayal thing.
本当にすみません、ポスト紙の件やバイベンに寝返りかけたこと。(楽団広報)

You know what, Craig?
ひとこと言っとくわ、クレイグ。(グロリア)

You’re gonna have to learn how to bet on the right horse, okay?
あなたはもっと人を見る目を養うべきよ。(グロリア)

And I want to know who did this.
それとこれは誰の仕業なのか調べてちょうだい。(グロリア)


neglect「忘れる、無視する、軽視する」。

retraction「(前言、約束等の)取り消し、撤回」。

betrayal「裏切り、背信、内通」。

semi「~の半分、やや、幾分」。

楽団広報のクレイグは、グロリアの助手をしつつ
大口スポンサーのバイベンの手先としても動いていた事実があり
その事を今、謝罪しています。

the whole semi-betrayal thing(半分裏切った事全部)と、ややボカした言い方ですが
この the whole ~ thing というのは、意外と会話でよく使われている印象です。

細かく色々あった事を全部まとめて the whole ~ thing、
「~」の部分は、形容詞か名詞が来ることが多い気がします。

そして bet on the right horse は「勝ち馬を見定める、正しい判断をする」、
直訳すると「正しい馬に賭ける」、競馬のことですね。

レースに勝つ馬に賭ける=「正しい判断・選択をする」ということで
人間関係に当てはめれば「勝ち馬に乗る」という解釈でも良いかと思います。

さらにこの逆は bet on the wrong horse「負け馬に賭ける、判断を誤る」、
これまでのクレイグは、こちらだったのでしょう。

だからグロリアに You’re gonna have to learn how to bet on the right horse
(どうしたら正しい選択が出来るかを学びなさい)と言われてしまいました。

こってりしてどこか物欲が強そうなグロリア姐さんですが
損得勘定しかないバイベンとは違い、音楽への敬意と愛情が感じられます。


※「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」は Amazonプライムで視聴出来ます。


怪物的サービス、Amazonプライムをフル活用した英会話学習法 >>



ゆるく学ぼう!海外ドラマで英会話